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かって京大近く百万遍に「ステーション」というビデオ屋さんがありました。中華料理屋さんの一角からはじまったとってもありふれた感じの店のみかけにもかかわらず、日本の昔の映画や、マイナーなヨーロッパ系、古いアメリカの映画など個性的な品揃えが楽しく、お店のおすすめもとってもすてきで、わたしの心のお店!という感じでした。その後、左京区エリアでビデオ屋さんの値下げ攻勢がはじまりどんどんお店が閉店していった時期になくなってしまい、がっくりきたものでした。 2002年の秋に、京都新聞に旧作専門のおもしろいビデオ屋さんができた、という記事がのっていたと教えられ、「ふや町映画タウン」をたずねてみた私。びっくりしたことに、「ステーション」の元店員であった大森さんが、ご自分が「ステーション」で構築してきたビデオを買い取り、ご自分のビデオコレクションを追加してはじめられたお店だったのです。 さらにご縁を感じてしまったのは、店主の大森さんは、京都とそこに住む人々と映画のつながりを描き、管理人のまわりにも楽しめた、という声の高い「ザ・ハリウッド」という映画のモデルでもあったことです。 レンタルビデオ店の安値合戦が続く今日、こちらは会員制で値段も激安とかではないですが、探していたけどなかなかチェーン系のビデオ屋さんではみつからなかった映画にどんどん出会え、また意外なものが単体ではDVD化されていなかったりして、隠れた宝物の多い店。東京の大きなレンタル店でもみつけられないソフトを借りに来られているお客さんもいらっしゃいます。 自分が借りたビデオで、チェックした時点で単体ではDVD化されていないと思われるリストはこちら。vhs再販の希望の声があがっている作品などもリストの中に入っています。まだまだ未チェックのものがあるはずです。(リスト後、再版されたものもあるかもしれません。また教えてください。) 店主大森さんはとっても映画史にお詳しく、いろいろしゃべっていると、映画を系統立てて理解できることもできるし、だからといって押しつけがましくもなく、おすすめからはじまってその周辺をみていくと借りる人の映画の領域を自然と広げていってくれます。 閉架式図書館形式なんで、ホームページで調べて借りたいものをメールしてから行くといいですよ。 お店にあるビデオの表紙の写真つきファイルは、監督別、作品名別、分野別にわけられているファイルは並べ方でさりげなく関連作品を示唆してあったり、ホームページでもどんどん関連作品の追記がなされたり、在庫ビデオを丹念にみて記録されている店主は映画の守り神のような存在です。 |