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宮部みゆき
「理由」 「模倣犯」「R.P.G」  霊験お初シリーズ 「誰か」平成お徒歩日記

「理由」


ゆっけさん
最近読んだ本、、のことなど。です。

最新は宮部みゆきの「理由」。この本が宮部初挑戦となったのですが。。冒頭が怖くて、しかもそこでいったん本を閉じたら表紙が、、、、「こわ〜い」。読む前は「暗い雰囲気の表紙」としか思わなかったのに、マンションのベランダらしきところから下を見下ろしている男性(おじいさんにみえる、、)が何か今にも動き出しそうでホントに怖かったです。

といいつつ3日で読み切った、、という私にしては早いほうかな。文章にテンポがあって、どんどん進んでしまいました。
宮部節とでも言うものがあるのかどうか知りませんが、他の本も読んでみたいな、と思いました。できれば書かれた順に読んだ方がいいかな?と考えたりして。

この話のキーワード、マンションの「競売」。篠田節子の女たちのジハードをしきりに思い出してしまいましたが、この本もとっても面白かったです。(2003 3/28)
ぽん*管理人 「理由」、どんどん読ませますよね〜!
わたしのまわりには宮部さんの時代物が好きな人が
多いのですが、わたしは現代物が読みやすくて好きです。
かかれた順番みてみると、
http://www.cisnet.or.jp/home/muraoka/miyabe/miyabe.html
はじめの方のでは「魔術はささやく」
「龍は眠る」を読んでいますが、これらもひきこまれました。

でも「理由」みたいに社会派っていうよりは
青春小説みたいな感じもしました。
宮部さんは男の子の描写が細やかだなぁって
いつも思うんですよ。
社会派って感じでは「火車」がすごくおもしろかったなぁ。。
あ 文庫になってるエッセイ「平成お徒歩日記」も好きでした。(こちら

「女たちのジハード」、タイトルはしっていたのですが
そういう題材なんですね。読んでみようかな〜。。(2003 3/29)

windさん
宮部さん、ちょっとご無沙汰していますが、好きですよ!
「蒲生邸事件」が最初だったかなぁ?
もうすでに名声は得ておられたけど、読んでなくて
やはり感嘆!しました。
そのあと、「模倣犯」とかもでたりして、まさにブレイクという感じでしたね。

「理由」「火車」も、ほんと、一気に読んでしまう読ませてしまう面白さです。
でも、荒唐無稽じゃなくて、登場人物の心の拾い方や、社会との関連とかがとても
ぽんさんおっしゃるように細やかで、
別の世界を創り出しているんだけど、地に足がついているように思えて
安心して(?)読める気がします。

それに、テーマが悲惨でも、どこかに希望の光があるし。。。

「女たちのジハード」、わたしもタイトルしか知りませんでした。
ジハード、まさに、今ですね。(2003 3/29)

ゆっけさん
ぽんさんもwindさんも「理由」すでに読まれてましたね、、、。

一つの事件をきっかけに、それまで無関係だったひとがまるで磁石に吸い寄せられる砂鉄のように事件の中心に引き寄せられてくる、、というような表現がどこかに書いてあったような記憶がありますが、、、まさに。。

そして確かに男の子がヨカッタ。女の子もよかったですがね。各一名。。

「女たちのジハード」は友人に紹介したら「これほど本を開くのが楽しみだった本も久しぶり」と言われたので、調子に乗って実家の母にまで紹介したら(私って、、!)夜更かしして読んでいたらしい。。。オススメです。(2003 3/29)
ぽん*管理人 「模倣犯」でも、なんかこうけなげな男の子が
でてきますね。あと気骨のあるかっこいいおじいさんも。。

あ 「蒲生邸事件」も男の子の成長も関係あるなぁ。。

わたし「理由」と同じ頃に高村薫さんの
「レディージョーカー」を読んで、これも
たしかwindさんもお好きだったと思います。。
高村さん、たしか「マークスの山」を最近書き直しされたんですよね。。(マークスの山も
レディジョーカーと同じ合田刑事、っていうのが
でてくるシリーズなんです。)完成しているのに
すごいなぁ。。高村さんは作風宮部さんと
全然違うけど、やっぱり徹底して調べ上げて緻密なもの作られるんですよね〜。。

「女たちのジハード」、直木賞なんですね!
図書館でリクエストします。。同じく直木賞つながりで
直木賞作家の山本文緒さんという方の本わたし
好きなんですが、最新作「ファースト プライオリティ」
っていうのが やっぱりものすごくおもしろくて
ほんと久々に続きがどんどん読みたい!楽しい!って
気分になる本でした。(短編集ですが)(2003 3/29)
ぽん*管理人 あ 「マークスの山」「理由」も直木賞受賞作ですね〜!(2003 3/29

ゆっけさん
「理由」も直木賞だったのですね。。知らなかった。
それと作品順に読むの、、無理そう。多すぎました。。。エッセイは読んでみたいです。以前なにかでインタビューが載ってて、面白そうな方だったので。。

それと、驚いたのが、先日本好きの私の義姉にも「理由」読んだ、とメールしたときの返事に、昨日のぽんさんの書き込みと同じようなことが書いてあったのです。
高村薫さんのことに触れ、「レディージョーカー」「マークスの山」を読んだことなどなどが書いてありました。
私は高村さんは読んだことありません。(2003 3/30)
ぽん*管理人 どうやら、
なんか好きなものって直木賞系統のものが多いような
感じです。。
http://homepage1.nifty.com/naokiaward/jugun/index.htm

山田詠美さんの「ソウルミュージックラバーズオンリー」とか
金城一紀さんの「GO」,
重松清さんの「ビタミンF」。。これは
ちょっとしんどいところもあったけど。。
桐野夏生さんもなんですよね。「柔らかな頬」がとってるけど「OUT」の方が好きだけどな〜。。

芥川賞系のものって、最近遠ざかっているのですが、
去年?受賞の「パーク・ライフ」っていうのは
読みました。これはそんなにとっつきにくい感じでなくて
よかったような感じです。。(2003 3/30)
*この時はかきそびれてましたが、高村薫と宮部みゆき 比較されたりすることが多いような気がします。

P−のりさん
(管理人注*近況ご報告をかねての書き込みです。)
大阪までの通勤時間2時間!!(汗々…)が奏効して、いっぱい本が読めます(嬉!)。携帯しやすさと\の都合で文庫本onlyなんですけどね。
最近は宮部みゆきさんの「理由」が面白かった〜。登場人物のインタビュートークの様相で話が進んでいくんですが、それが却って臨場感を大いに醸し出しており、読んだら止まらなくなります。(2004 9/13)


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「模倣犯」「R.P.G.」

ぽん*管理人 宮部さんの本を今まで読んでそんなにつらい気持ちになったことはなかったのだけど今回はとっても感情移入してしまい、気分が悪くなるほどでした。それだけどの人も本当に身近にいる人のように感じられるリアリティがあるということですね。こうあってほしいという読者の気持ちにこえるような話のすすめ方では全然なくその辺もよかったなぁと思います。(2001 5月moologueより)

windさん
小倉さんがやってる朝ワイドをつけてたら、
動物帽男の事件のコメントを求められたピーコさんが、
「私、いま、宮部みゆき読んでるんですけど、、、」の語りだしで、
痴情怨恨という、旧来の動機に基づいた犯罪でははかれない、
見られることを一番に考える、劇場型犯罪の出現といったものについて
ふれてました。
「模倣犯」は、まさに、このタイプの犯罪を骨格に話が進んでいくものなので、
ピーコさんも読んでるんだ、と思わず、
現実の事件の哀しさを一瞬忘れて、オーッ!と喜んでしまいました。
お許しください。(2001 5/9)

管理人注*自分が割合好きな方がほとんど同時期に同じ本を読んでおられたりしたらとてもうれしいですよね。なんか「模倣犯」、映画化される前から俳優でものすごい読書家の児玉清さんもすごくほめておられたという記憶もあり、幅広い層に読まれ、支持された本だなぁと思います。

映画もテレビで放映されみたのですが、原作でわたしが少し疑問に思っていたところは改造してあったものの、全体の感じとしては原作の方がいいでしょうね。

ふぃりっぽさん
「模倣犯」やっと、さっき読み終わりました。
長かった。。。(^_^;)
こんなに分厚い本読んだの、久しぶりかも。。。
四日かかりました

ちょっとくどい気はしないでもないけど
なかなか読み応えあってよかったです
話の内容は語れないのはちょっと残念ですが

次はみゆきさんのR.P.G.読んでみよっと(2001 9/15)
ぽん*管理人 「R.P.G.」は一本の映画を見終わったような気分になる本でした。読者をも巻き込む感じでおもしろかったです。。冷笑的でなく、好感のもてる登場人物が多いのも宮部さんの特徴ですね。。 (書店より)
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霊験お初シリーズ


windさん
宮部みゆきの「天狗風」霊験お初捕物控[二]を買ってしまいました。(2001 9/18)
ぽん*管理人 宮部さんの時代物、windさんまた瞬く間に読んじゃうんだろうなー。
「二」ってことは「一」はずっと前に出てたのかな?(2001 9/18)

どどさん
霊験お初の「一」は、「震える岩」って本ですよ。
宮部さんの時代物は、ほんとおもしろいですよね。
「天狗風」もご期待通りの一品です。

時代物では、宇江佐真理さんのも読みやすく、おもしろいですよ。(2001 9/19)

windさん
読み終わりましたよ、霊験お初シリーズの「天狗風」。
どどさんは、文庫本になる前にもう読んでられたんですね。
「震える岩」の時より、どうやら娘らしくきれいになったお初ちゃんが
今回もいきがよくて、
やっぱり、途中でやめ難い面白さでした。
でも、夜中に弱い私には、ちょっとつらかった。。。
それにしても、宮部さん、
時代物と現代もの、それに超能力をあつかったもの、
どれもが、世界をもっていて、とても一つの才能から生まれたとは
思えないとあらためて感じました。

宇江佐真里さん、初めてのお名前です。
探検してみよう、本屋さん!(2001 9/20)
ぽん*管理人 「震える岩」読みました。お初は普段は明るく前向きにお店をきりもりして過ごしているけれど、非業の死などをとげた人のこの世に残ってしまった思いというものが読める人です。「あやし」なんかでもやはりこの「残ってしまった人の思い」というものを扱ってる本だと思うのですが、そういうものへのおそれの気持ちというのを持つことは正常な社会のために大事なことだと思います。お初が浮かばれない魂をおさえこむのでなく、どうして浮かばれないのか向き合って根本から解決しようとしているところが気持ちいいです。相棒役?をつとめる右京之助もとぼけた、しかしそれだけではない。。というとても味のある魅力的な書き方がされています。

2002年に出た宮部さんの時代小説では「あかんべえ」を読みました。これもあの世の人の扱いが「震える岩」と同じスタンスで、さらに親しみやすくなっているというか、なんか西洋の児童文学にも相通じるテイストも感じました。映画にしたらいいような気がしたけれどきっと映像化されたら物足りないのだろうな。。ただの特撮を駆使したものになっても仕方がないし。。500ページにも及ぶ大作で、時代物を読み慣れていないわたしには読みおおせるまで時間のかかった作品ですがクライマックスシーンはとても入り込めるし最後はとても名残惜しい気分になりました。

あと、宮部みゆきさんのものでは、管理人のまわりの人にとても評判のよいのが、「ぼんくら」。この本、時代小説に慣れていないものでわたしは読み終わるのにかなり時間がかかってしまいましたものの、入り込んでしまうと制約のある中で杓子定規でなく自由に生きている江戸の人々っておとなだなぁ。。と成熟した文化を感じ楽しめました。。脇役の設定もおもしろく生き生きしています。ほかの本を読んでもよく感じるのは宮部さんはほんと若者を描くのが上手だなぁということ。上に書いた「模倣犯」もですが、ほかには「ステップ ファーザー ステップ」「龍は眠る」「蒲生邸事件」など、いずれも主に10代の若者をみずみずしく描いていると思います。(2002 12月今まで載せた文章を手直しして。。)
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「誰か」

ぽん*管理人 謎ときの部分もあり人間の姿をじっとみつめる部分もあり、どの分野と特定できないのが宮部さんの世界だなぁと思いますが、この本もまさにそういう感じ。彼女の小説世界では、ほんとの意味での大人の姿勢というか、方便という美学もあるんだよ、という「粋」な生き方指南のようなものをしばしば感じるのですがこの本でもそれを強く感じました。そしてこどもの世界を細やかにうまく描く人だなとこの本でも思いました。
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「平成お徒歩日記」

ぽん*管理人 この本はラフな感じの散歩をしながら歴史の勉強をしようというもので、たとえば江戸時代の「市中引き廻しの末獄門」とかはどれくらいの距離を歩いたんだろうか?などということを実際に歩いてためしてみるんです。その間にでてくる考察も愉快で深くて楽しいです。★★★★★(2002 3/9)
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