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受賞作つながり?

向田邦子〜藤田宜永〜石田衣良


ゆっけさん
いつ本のことを書き込もうかな?、、と思っているうちに結局5冊の向田邦子関連の本を読んでからになってしまいました。

1・向田邦子の恋文向田和子
2・「触れもせで」久世光彦
3・向田邦子の青春向田和子
4・向日葵と黒い帽子上野たま子
5・姉貴の尻尾向田保雄

箇条書きになりましたが、、恋文、、を読んだのは半年ほど前かな?あとは最近にダダダ、、と読みました。

妹の和子さんの書かれたものはこれまでにも読んだことがあって、それは何か一貫して「姉の死を受け入れられない、、まだ心の整理がついていない、今にもただいまって帰ってくるような、、」という「願望」が感じられるせいか、私も勝手に、「もしかして、飛行機事故だったし、ご遺体の確認もできていず、遺骨も遺品ももどっていないのかなあ?」と想像していました。
「・・青春」は写真も多くて楽しく、しんみりと、いい本だった。

上野たま子さんという方は向田さんが脚本家になられる前の映画雑誌編集者時代の同僚で、その間9年間?親密に行動を共にされていたころの様子をいきいきと描かれています。。とてもさらっとした方で、「親しき仲にも礼儀あり」というか相手を気遣っていながらもコトによっては踏み込みはしない。何年もたって向田さんが「あのときはありがとう」とお礼を言う、、なんて、おふたりはすごいコンビネーションだったのだなあ、と思いました。
映画全盛期の試写会の様子、編集の仕事内容などもたくさんあって、ぽんさんが読まれたらワクワクしそう!とも勝手に感じましたよ!

昨日読み終えた弟の保雄さんの本は、、これは妹の和子さんとはある意味正反対。飛行機事故の直後、台湾まで行ったのが親族でこの方だけだったということもあるのでしょうが。。現実を目にした、という点と、男きょうだいであることも。
ご遺体は確認がとれて、向こうで荼毘に付し、遺骨も保雄さんが持ち帰っておられるのです。。なにか、、えっ、やはりそうだったの?と現実を突きつけられたようでショックを受けた私でした。
その他のエピソードは和子さんに対する向田さんの「お姉さんぶり」とは違った弟に対するお姉さんぶりなど、楽しかったです。

「・・・恋文」で「山口智子ついにラブジェネ以来復帰」なんていわれていますが。。読んだときは、、まさにひとの交換日記読んでいるような変な気分だった。ドラマはそれなりに脚色されるでしょうが。
そのドラマも脚本書かれる?久世光彦さんの「触れもせで」は、、う〜ん。。なが〜〜く感じました。
なにか、、向田さんにあこがれていたんでしょうかね、たぶん。これだけにしとこう。

・・だらだら長くなったかな、そうでもないかな?(2003 9/18)
ぽん*管理人 ひとりの人を追っていろいろ読み比べてみるの
いいですねー!

妹さんのものを読まれて なにか期待して
そのあと弟さんので現実をつきつけられるような気分
わかる気がします。飛行機事故の話をきいたとき
「騒ぎになっていてびっくりした」とかいいながら
でてこられたらなぁ。。ってすごく思いましたもの。

このあいだ「ナンシー関大全」という立派な本が
でたんですが、お母さんや妹さんのおはなしが
のっていて、やっぱりご家族の方のかかれたものって
人間像が深まりますね。

そして上野さんのこと。
前に向田邦子の映画手帖みたいな本を図書館で
みかけたんですよ。きっとその本とも近いはなし
ですよね。まずはこれから読んでみようかな〜?(2003 9/19)

ゆっけさん
そうなんです!何かのきっかけで同じ作家の作品に凝ってみたり、今回のようにひとりの人を追って読み込んじゃうことってあるんですよね。

向田さんはライフワークのように追っかけ続けているのですが。

同じコトを注意や意見されるのでも、言われる相手によって反発したり素直に聞けたりすることってきっと誰にでもあるとおもうのですが、向田さんの言葉だと私は「そうだなあ〜」と思えることがよくあるのです。

向田さんが妹の和子さんにある時「親の思いは越えられない」と言われたことがあったそうですが、後に向田さんが亡くなったときに和子さんも相当つらかったけど、「そうか、母親はもっとつらいのだ、、」とその言葉を思い出して感じた。。。というような話がすごく心に残っています。

それとぽんさんに単行本を読むきっかけをいただいたナンシー関。ほとんど図書館で借りて、、ですけど、、どれもこれもめちゃくちゃはっきりけなしているようで(あまりに的確なので!?)、なにかちょっとふっとゆるめて救いを残してるかんじがありますね。
「大全」も読んでみたいです。。

別スレッドの、、笑う蛙、、ゆうべ見たんですよ!
(管理人注*映画のはなしですが、あとのゆっけさんの書き込みにも出てきますが、直木賞作家藤田宜永原作なのでこのまま載せておきます。)
面白かった〜〜。
出演者全員よかったですね。。公式サイトも良かった!
あの家の中のシーンは全部セット撮影だったとは!ロケかと見紛うさりげなさですね。(2003 9/19)
ぽん*管理人 向田さんは 作品だけでなく ライフスタイルも
なんかかっこよくて 知恵があってまねしたくなるところが
たくさんありますよね!
(おいしいものの切り抜きのひきだしとか。。)

わたしも割合同じ作家の作品おったりすること
多いです。一度ずっと読み込んでいたのが
途絶えて再度 その作家にめぐりあったってパターンも
このごろ多くて。。
群ようこさんもずっと途絶えてたのが
最近また読み始めてますし、
昨日はデビュー当時はでるたび読んでたけど
ずっとごぶさただった
吉本ばななさんのホームページの日記を
集めたものを読み始めたらなかなかおもしろくて
続巻も読もうと思っている次第です。

ゆっけさんのかいて下さったナンシーさんの
コラムのちょっとゆるめる感じ、わたしもそれが
好きで。他の人のゆるめる感じが全然ないコラムとかに
しんどいもの感じます。あの呼吸がいいです!

そして「笑う蛙」!楽しんでいただけましたか!
家の中のシーンのこと読んでなかったです。
セットには思えなかった。。
Makiさんのサイトでもかいたけれどあの
家のたたずまい いいんですよね〜。
ほんと みんな大人で かっこいい映画だった!(20039/20)

ゆっけさん
「笑う蛙」の原作は藤田宜永さんなんですね。この方の作品は読んだことありませんが、小池真理子さんと夫婦で直木賞作家と騒がれたことありましたね。。(ツーショット記者会見)

その時はべつに「へえ〜、ご夫婦で、、」という印象だけでしたが、その後何かの雑誌で藤田さんのロングインタビュー(結構長いってだけですが)が載っていて、いいご夫婦だなあ〜〜と感じました。

その印象があったのであの映画の原作が藤田さん、、、というのがふ〜〜〜ん。とすごく思ったのです。
作品とプライベートは全く別でしょうけどテーマが夫婦だけに。(2003 9/21)
ぽん*管理人 直木賞系列の本 すきだなぁと思いながら
藤田さんの本も小池さんの本も
読んだことがありませんでした。
ゆっけさんは小池さんの方は読んだことありますか?

確かに作品に描かれていることって
まるで思ってもいない 想像もしたこともないことは
書かれないわけで その人の心の中の風景での
リアリティはあることでしょうね〜。
夫婦観っていうのは出てるのでは と思います。

前にも引用したことある
web本の雑誌というサイトに藤田さんの
インタビュー載っていました。(こちら

このページだけでなく、web本の雑誌、なかなか楽しいです。(2003 9/22)

ゆっけさん
ぽんさんご質問ありがとうございます。
自分でも送信してから
「これじゃ小池さんの本は読んだことあるんかないんかわからない〜」
と思いながらそのままにしてしまったのです。
このご夫婦の作品についてはまったくイメージすら湧かない、、というくらい無知です。

答えは、、読んだことありません。。。
web本の雑誌、おもしろそうですね。お気に入りに入れてたのしませていただきます!ありがとうございます。(2003 9/22)
ぽん*管理人 web本の雑誌、通販生活のサイトにも通じる
あったかくて知的な感じがいいですよね〜。
本の雑誌も創刊当時はよく買っていて
椎名誠、沢野ひとし、佐野洋子、群ようこなどの文章に
そこからであったのですが。。しばらく遠ざかっていましたが
群さんに続き佐野さんの文も再読したらやっぱり
楽しかったので、また読み始めてもいいな〜って
思っています。(2003 9/22)

どどさん
ぽんさん、ゆっけさん、こんばんは!
今年度の直木賞、「4TEEN」石田衣良 新潮社 読みました。
月島(もんじゃ焼きの)に住む今時の14歳の4人の少年の話ですが、とても良かったですよ。
「今時の・・」とひとくくりにしては いけないのでしょうが、
彼らの繊細なやさしさは、どこか懐かしさすら感じてしまいました。
「池袋ウエストゲートパーク」の石田さんですが、登場人物への眼差しが、とても柔らかくって、ちょっとしんどい話もすーっと読めます。よかったら、是非!(20039/22)

ゆっけさん
どどさんお薦めの本、わたしもこんど図書館で検索してみますね。

ぽんさん、椎名誠さんといえば「岳物語」くらいしか読んでいませんが、とてもおもしろかった。
あとの方々のは全然読んだことない、とおもいます。。(2003 9/23)
ぽん*管理人 (管理人注*このあと、どどさんのおすすめにしたがって「4TEEN」を読んで年齢の近い自分のこどものこととか思いながら楽しい読書の時間をすごせた私。詳しい感想はセブン&ワイの「テレビドラマ化された小説」のところに書きました。

このスレッドでは、ゆっけさんへのレスとして以下の言葉を書いています。)

>ゆっけさん
佐野洋子さんの絵本「100万回生きた猫」とか読んでおられるのではないかな?
エッセィも豪快で、でもいい案配に屈折したようなところもあり
すごく楽しかったですよ。
群さんは、本の雑誌の事務みたいな仕事からはいられて
作家になられたけれど、本に関する本をたくさんだされていて 読みやすくておもしろいですよ。
おうちで飼ってる動物のことを綴った「トラちゃん」もおもしろかったし、このあいだ読んだ森茉莉の評伝「贅沢貧乏のマリア」も読みやすくて楽しかったです。

沢野さんはイラストレーターで、web本の雑誌の絵も沢野さんではないかな〜?イラストとエッセイって組み合わせ割合好きで読みました。(2003 9/24)

どどさん
森茉莉・・なんて懐かしや。「恋人たちの森」でしたっけ。
森さんを読んだのは、中学生の頃でしたが、とっても大人の女を感じさせる人でしたね。
「贅沢貧乏のマリア」読んでみますね。(20039/24)
ぽん*管理人 森茉莉の本 週刊誌に載せていた
いいたい放題のコラム「ドッキリチャンネル」だけしか読んだことないんです。
小説の方は耽美っぽいイメージがあります。。
「贅沢貧乏のマリア」
読みやすすぎるくらいかもしれませんが、
森茉莉の人となりをわかりやすく書いてあって
私にはもっと森茉莉のことを知りたくなった本でした。(2003 9/25)



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桐野夏生


windさん
桐野夏生さんの、「ダーク」を読みました。

桐野さん、「OUT」「柔らかな頬」しか読んでいないのですが
シリーズにもなっているらしいミロという主人公が登場します。(話につながりがあるかどうかは、わからないのですが)

「OUT」でも、坂道を転がり落ちるような展開の
不自然じゃなさに、引き込まれていきましたが
この「ダーク」では、
主婦がヒロインではないぶん、いっそうそんな気がします。

ローラーコースターに乗って、どんどん、深いくらい穴に落ちていく恐怖と、
背中に張り付いている、面白さ。
途中で降りたいけど、降りられない。
飛び降りればうまくいくかもしれないけど、でも、もっとすすんでもみたい。。。
行けるところまで。。。

この日常からすれば、荒唐無稽にも思える状景ですが
「ダーク」じゃない読後感とはいえないけど、
すごく面白かったのです。(2003 1/13)
ぽん*管理人 ミロのシリーズ、わたしもあることは知っているけど
読んだことはないんだよね。
(わたしも桐野さんのはwindさんと同じ本しか
読んでません。「柔らかな頬」よりは「OUT」の方が
明瞭でよかったわ。)
友人が、「ダーク」じゃない昔のミロのシリーズ読んだ
感想があんまりぱっとしなかったもので
ミロのシリーズになかなか触手動かなかったのだけど
windさんの書き込み読んで気持ちかわったなぁ。。
とりあえず「ダーク」は読んでみたいよ。(2003 1/13)


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奥田英朗

「邪魔」についての書き込みをしていただいた時点ではまるで知らなかった奥田さんですが、
その後2005年にこの方の原作の「イン・ザ・プール」という映画をみて楽しめ原作も読んだり
知人に「東京物語」をすすめられたり、俄然身近な作家さんになっています。
「イン・ザ・プール」の続編のような「空中ブランコ」では平成16年4月の直木賞を受賞されていますね。


windさん
「邪魔
って、なんだか、まずいタイトルですが、他意はなく、
最近読んだ、奥田英朗という人の推理小説のタイトルです。

最近よく借りている図書館が、穴場というか、利用者が多くなくて
のんびり、ゆったりしていて、カウンターの方が
親切にも、ちらりとほどよい薀蓄をかたむけてくださり
遠慮がちにさりげないアドバイスをしてくださいます。
もう初老というより、老齢という感じの方なのですが
いかにも本が好きで、大切に思われている雰囲気がしてなかなかいい感じです。

で、これも、推薦に従ったのですが、かなりいけました。
私は、奥田英朗さん、知らなくて、この作品が初めてだったのですが
連続で、直木賞の候補にもなられたり
「最悪」という作品は、沢田研二さんが主演で、デジタル放送のドラマになったりしてるようですね。
ちなみに、つい最近の、第128回14年度下半期の直木賞にも
「マドンナ」というのが候補にあげられたようですが
同じく我らが、「骨音 池袋ウエストゲートパークV」(石田衣良著)も
候補だったみたいです。
結局、該当者なしだったようですが。。。

賞はともかく、淡々とした日常を営む、主婦やら、夫やら、不良やら、警官やらの
歯車が、少し狂いだして。。。
まあ、淡々とした日常を営んでいない人ももちろん出てはきますがね。
パートの主婦を据えたミステリーというと
すぐ「OUT」を連想してしまいますが
似て非なる部分が面白いです。

先のカウンターの方曰く「どこかにユーモアが漂っていて、それがなかなかだと思いますねぇ。。」
の一言が、ジワッときいてくる感じがします。

今日は、ミステリーじゃなく、ほかのおすすめ、
米原万里さんの「旅行者の朝食」というのを借りてみました。
どんなだろう。

ひと薦めてくださるのって、新鮮ですよねっ。(2003 2/1)
ぽん*管理人 おお なんかめちゃくちゃいいようですねー!
その穴場図書館。
そういうところ大好きなんですよ。
学生の時よく借りていたレンタルレコード SHOPが、やっぱり
さりげなく解説してくださる店で、
いろいろすてきな音楽に出会いました。そうでなくっちゃね!

で、ご紹介の本もよさそうですねー!
米原万里さんのでは、ここでも書き込みしてくれる
きょうこさんに「魔女の1ダース」っていうのと
「不実な美女か貞淑な醜女か」っていうのを
すすめてもらってます。
米原さんの本もおもしろそうですよね〜!(2003 2/1)

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サントリーミステリー大賞


windさん
いつかこちらに書いた、さりげなくアドバイスをしてくれるおじさんがおられる図書館でこないだは、また、教えてもらった、何年か前にサントリーミステリー大賞をとったという「最後の逃亡者」を読みました。
共産圏での貿易を社員として長年経験された事を元に書かれたようで
旧ソ連が、舞台になってます。
ホゲー、と思うことがいっぱいですが
何も知らなかったのだから、何を聞いてもそんな感じかもしれませんが。。
米原万里さんものといい、なんとなく、あちらのお国のものが続いています。不思議。(2003 2/11)
ぽん*管理人 windさんは親切な図書館員の方とますますいい感じの時間すごしておられますね!
サントリーミステリー大賞では多分去年2部門で受賞したとかいう
「子盗り」っていうのをちょっと前に読みました。
京都が舞台で北大路ビブレ?と思うような場所もでてきて親近感もありました。ストーリー展開もおもしろかったですよ。(2003 2/12)
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