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メールでいただいたおすすめ本
読書家の澤村さん、みちさんおふたりからメールですすめていただいた本を転載してていいとのことでしたので載せておきます。
2002年 2001年

2002年のおすすめ


澤村可奈子さん
まず2002年の硬派部門のおすすめとして可奈さんが薦めてくださった一冊を紹介します。
時生(東野 圭吾作/講談社)
今年わりと話題になっていましたね。東野作品は初めて読みましたが、これは今年読んだ中でもかなり気に入った本です。読書帳を見てみますと「時空を超える話は多いが、これはそのSF的な要素とストーリーとしての虚構が実によい配分でミックスされている」な〜んて書いてますな。ラストは寂しくて、そして明るい。私はそう感じましたが、皆さんはどうでしょうか?
ぽん*管理人 2001年に何冊か東野作品読んだのですが。。これは未読です。去年読んだものの中ではYouさんのすすめてくださった「パラレルワールド ラブストーリー」が好きでした。最後まで気持ちがそれることなく読めました。東野さんの作品はほんといろいろな形式のものがあってシチュエーションや展開は感心するのだけど芯になっているのは人間の普遍的な部分であるところがまた魅力だなと思います。
「秘密」も好きでした。これは、映画にもなったのですが、映画はちょっと結末やこどもの年齢などを変えたりしているみたいです。(あとがきよりの推測)。本だと小学校5年の女の子が映画では高校生か何かだったらしい。。それではまた感じが違っているのだろうな。。女の子の成長していく経過もとてもおもしろいから。。とにかく登場人物の年齢が管理人に近いこともあってすっかり入り込んで読んでしまいました。不思議な出来事のはなしではなく、女の子の成長と家族の気持ちをうまく描いている本だと思います。いろんな伏線が最後に落ち着くところに落ち着いて読んだあと充実感のある作品でした。(2002 秋)





澤村可奈子さん
次に2002年の軟派部門の可奈さんおすすめ3冊。
1. 都立水商!(室積 光作/小学館)
今年の軟派部門1位作品です。朝日新聞に紹介されてたんですけどね、面白いです!新宿に水商売の正しい知識及び実践を学ぶ商業高校が開校し…という話です。多少、展開に出来過ぎ感があるのですが、これぞ「教育!」って笑いながら思えます。ただ、テレビ映像化は難しいでしょうね、これ。

2. 空気枕ぶく先生太平記(夢枕 獏作/集英社文庫)
読書帳の感想をそのまま抜粋します。「編集者の告白小説。かなり現実に近いのではないか?と思わせる編集者VS作家との笑劇のフィクション。私の好きな言葉遊びや下世話な話も多くて○。編集者の『…でございます』文章も妙に下卑た感じが出ていてよい!電車の中でほくそえむ事が出来る1冊」
BSマンガ夜話に出演する夢枕氏の顔を思い浮かべながら読むと、なお一層の笑劇効果が得られます。

3. 巴里・妖都変(田中 芳樹作/光文社カッパノベルス)
「薬師寺涼子の怪奇事件簿」シリーズの中の1つです。このシリーズ、他に「東京ナイトメア」「魔天楼」「クレオパトラの葬送」がありますが、私は「巴里・妖都変」が1番気に入ってます。ナチスや錬金術等がからんでいたので、自分の興味を引いたためだと思うんですけど。キレイで有能で傍若無人な女、薬師寺涼子とそれに振りまわされる泉田警部補の話を知りたい方は、是非四作品ともお読みください。


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2001年のおすすめ



みちさん
さらに2001年5月にみちさんが送ってくださった「おすすめ本」もここで紹介しておきます。
ディディエ・デナンクスの本 記憶のための殺人」 ’96年にフランス推理小説大賞を受賞した本で、欧米には珍しく社会派推理小説です。フランスの松本清張といったところですか・・・。「未完の巨人人形」も面白い推理小説ですが「死は誰も忘れない」は推理小説ではなかったとおもいます。

ディフェンスウラジミール・ナボコフ著
チェスだけに異常な才能を持った世事には疎いダメ男の話。ナボコフは有名ですが読んだのは初めてでした。さすが・・本当にうまい小説家ですね。チェスを知らない人でも楽しめると思います。

日本の小説より

「死は炎のごとく」梁 石日(やん・そぎる)著
もう読みましたか?「血と骨」ほど重くはありません。現実にあった話をもとに組立てられています。

「GO」金城一紀著 123回直木賞受賞作。読後感は爽やか。


「目覚めよと人魚は歌う」星野智幸著 三島由紀夫賞受賞作。最初、題を見て手を引いたのですが、読み始めるととアットいう間に読み終わっていました。
著者は中上健二が好きとなにかの対談で書いてありました。

絵が好きだったら「ゴッホの遺言」「証明」小林英樹著 日本推理作家協会賞

クイズ・数字が好きで有れば、「算学奇人伝」永井義男著 開高健賞。

「鎖」(乃南アサ)も面白いでした。




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