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アキ カウリスマキ監督
 私が一番はじめにみたこの監督の作品は「白い花びら」(1999)。
サイレントなので後から考えるとちょっと異色作かも。。
昔のメロドラマをみているようなつくりで、その時は特に入り込みはしませんでした。

 その後、ファンの人に教えてもらってその時まだ「過去のない男」が公開されていなかったので、おすすめは「真夜中の虹」(1988)「浮き雲」(1996)「ラヴィ ド ボエーム」(1992)あたりだと教えてもらい、その辺をひとあたり。趣味のいい絵をみているような、でもフィンランド風ロック魂もはいったおさえぎみの、つらいことはいっぱいおこるけれどなんだか笑みもこぼれる作風に魅せられて次々と彼の作品をみるようになりました。

 その後公開された「過去のない男」もカンヌのグランプリも受賞したすばらしい作品で、それまでの彼の映画のエッセンスをうまく昇華させている感じのある映画でした。だから上に書いたおすすめ3作と「過去のない男」が私のおすすめかな。。「コントラクトキラー」(1990)も魅力がありますねー。

「過去のない男」(2002)

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SUMIKOさん
最近観た映画ですごくお薦めなのは、「過去のない男」です。私の今年のベスト1です。みなみ会館での上映を待てず、大阪スカイビルまで行った甲斐がめちゃくちゃありました!!
すごくシンプルで、可愛くて、心があたたまる映画です。
愛しい映画、と呼ぶにふさわしい映画です。
アキ・カウリスマキ監督のセンスはすごくいい感じ〜。音楽もいいし。今回は、邦楽も使ってて親しみがさらに湧きました。もう1回観たい〜。(2003 5/22)
ぽん*管理人 アキ カウリスマキ監督、ちょうど先週からたてつづけにみている時に、mikaちゃんからsumiちゃんが「過去のない男」をほめておられた、ときいて いきたいな〜と思っていました。

カウリスマキ監督のって常連俳優さんがでてくるのもたのしいですよね。今度のも「白い花びら」とかにもでていた女優さんがでてくるようですね。あと今回ものようですが、犬も結構よくでてきますよね。
http://www.eurospace.co.jp/kako/

わたし「レニングラードカウボーイ」(1989)のマネージャー役の
俳優さんが好きなんですが、(この方も
カウリスマキ監督の常連さんみたいです。)
お亡くなりになられたみたいですねー。(2003 5/22)

SUMIKOさん
「レニ‐グランドカーボーイ」のマネージャー、あの人私も好き!なくなったとは知りませんでしたが・・・。アキ監督は同じ俳優を使うけど、なんかフツーの顔というか役者らしくない地味な俳優がまた彼の映画にマッチしててすごくいいんですよねー。 

参考までにですが、「白い花びら」(1999)の女優さんは、今回すごく老けてた。でも、イイ感じのイイ女でした。顔に人生がでてるというか、すごく感じよかった。あぁ、やっぱりもう1回観たい!!(2003 5/23)
ぽん*管理人 レニングラード。。。のマネージャー(マッティ・ペロンパーとおっしゃるそうです。)「真夜中の虹」でも彼がでてきたとたん、もう気になって仕方ありませんでした。
レニングラード。。より前にみたのですが。。
でてくるだけでなんかおかしさ、飄々としたおもしろいムードのある人だなぁ。。と思っています。
ジャームッシュの「ナイト オン ザ プラネット」にもでてきてるんですね。でも忘れていて。。もう一度チェックしたいです。
今 カウリスマキ監督の「浮き雲」みはじめているんですが、これもいいですねー。
「レニングラードカウボーイ。。」より自分の生活に近い感じがわたしはより好ましい感じがしました。
ちょっとした部屋の中ショットとかもすごくすてきでポスターにしたいようなシーンも多いです。
「過去のない男」も「浮き雲」から続くフィンランド三部作の二作目だとかいうことで楽しみです。(2003 5/24)

SUMIKOさん
「浮き雲」私もすごく好きです。
あの例の役者
(マッティ ペロンパー)は、「ナイト・オン・ザ〜」でもすごーくいい役してます。エピソードも好きであの彼は印象的だった。(2003 5/27)
ぽん*管理人 今日はやっと「過去のない男」みにいきました〜!
パンフにも書いてあったけれど
「真夜中の虹」にも似ているけれど方向性が
「浮き雲」的でいいですねー!
なんともいえないぼそっとしたユーモアがたまらなく
よかった。(犬の名前とか。。犬もまたまたいい感じだった!)
そして、あのコンテナハウスの使い方もいいねえ!
ひげのはえた人がでてきて、ちょっと我らが
レニングラードカウボーイのマネージャー
マッティ ペロンパーを思わせる雰囲気だったなぁ。。
(その人と主人公が会話している時、マッティの肖像が
後ろにはってあったのでは?と思っています。)

カウリスマキの映画って結構無口で黙々と
がんばってる人がでてきて、でも突然はっきりもの
いったりするところが大好きなんです。
(今回もそう思いました。)
ほんとみて満足できたし、今日はいい映画みてきたな、と
反芻できました。すすめてくださってありがとう!(2003 6/11)

windさん
「過去のない男」
やっと見ました。という感じなのですが、とてもよかったです。
一皿のスープをあんなに味わって飲むシーン
貧しいから大切に飲んでいるというのではなく、とても豊かな感じがしました。
おざなりに味わっている普段の生活を思わず見直していまうほどに。
別に難しく考えたわけではなく、ほんとにおいしそうだったものですから。
あの映画の中の生活がとても羨ましく感じられました。。。(2003 11/24)

「真夜中の虹」(1988)

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ぽん*管理人 アキ カウリスマキの「真夜中の虹」をみました。よかった〜。普段見てる映画と全然違うノリで話がすすんでいくし、出てくる人の表情とかが真剣でおもしろい!不幸と幸せが一緒くたになってる感じが大好きでした。つらそうな展開が淡々と語られるのだけどなんか飄々とした空気がずっと流れていて。。
ラストシーンと音楽は忘れられないものになりました。(2003 5/24)


「愛しのタチアナ」(1994)

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mikaさん
(管理人の「真夜中の虹」の感想をうけて)
アキ・カウリスマキ監督作品では、「愛しのタチアナ」を観ました。
途中眠くなったりもしてしまったのですが、何故かラストシーンでは感動してしまったのでした。
もう1度ゆっくり見直したい作品です。(2003 5/17)
ぽん*管理人 「愛しのタチアナ」をみました。
また マッティ ペロンパーがなんともいえん味で。。
男二人組なんですが、二人がはずかしそうにする表現とかが
もうすてきでおかしくて声を出して笑ってしまいました。
いきなり あの映画をみて 声をだして笑うかどうか
わからないのですが、カウリスマキの映画たくさんみてる
うちに なんともいえないおかしさに どんどん反応するようになってきてる感じがします。

マッティと行動を一緒にする相棒が最初から
最後まででてくるのですが、最後は彼の気持ちに
同化したなぁ。。

ちょうどこのあいだ「浮き雲」に感じる
小津映画のはなしを読んでいて
http://www.sadanari.com/eiga980101_1.html#ukigumo
さらに最近日本の戦後まもなくの映画とか割合みてるので
モノクロの「愛しのタチアナ」に日本映画に似た
空気も感じたりしました。
もちろん90年代の映画だからそれだけでなく、
いきなりつきぬける表現もあるけれどね。。(2003 11/30)

「浮き雲」(1996)

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ぽん*管理人 アキ カウリスマキの「浮き雲」、
まだ最後までみられてないのですがなかなかいい感じです。
主人公たちが大変な目にあうのだけど、
見ていてしんどくないんです。
ヒロインが、すごく我慢強くて頼りになる感じなんですが
カウリスマキ監督の発言として
「映画は一日の仕事に疲れた人がみる楽しみとして
つくっていきたい」というようなことが書かれていたことを思い出したりします。
(自分もこつこつちゃんとやって 一日の最後に映画をみようって気になります。現実には時間の都合がつかなくて朝っぱらからみてたりするんですが。。)
最後までみてない感想なんで このあとどうなるのかわからないのですが。。
フィンランドの街の風景もすてきです。(2003 5/26)
ぽん*管理人 「浮き雲」、最後までみてしまいました!
また朝っぱらから。。ほんと すばらしかった!
ラストシーンが胸に焼き付きます。
音楽もよかったなぁ。。気持ちが入り込み
なぜだか泣き出したいような気分になりました。
(それがこう変に盛り上げられてとかでは決してないところがいいのです。
あくまでもなぜだか こっちの気持ちがもっていかれるのがとっても心地よかった。。)
しばらく余韻を味わいたいという気分です。
最後に「マッティ ペロンパーに捧ぐ」という文字がでて。。本当におすすめです。
部屋の色遣いとかもすごくよかったなぁ。。
しばらくはあの世界に漂っていたいです。(2003 5/26)

「コントラクト キラー」(1990)

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ぽん*管理人 「コントラクトキラー」
カウリスマキの映画ってちょっと似ているのが多いけれど
これも好きでした。
ショックなこといわれた時の絶句の表情とか好きなんです。
変にもりあげずさっと暗転するところも好きでした。
部屋の色彩、シンプルな感じも今回もよかった。
カウリスマキの、
ひどいことが起きるけれど牧歌的な感じもある。。と
いうところに宮沢賢治の話を読んでるときの気分になることがあります。

主人公に対しては「どうするの まったく!(愛情こめて)」って感じで彼女側の気分でみてました。
殺し屋の手配所の人たちとかも味わいがあっておもしろかった。
よくカウリスマキの映画のこと「泣き笑い」とか評されるけど シリアスな状況の中のあのおかしさの要素がたまらなくいい!くせになります。(2003 6/17)

SUMIKOさん
「コントラクトキラー」は、たしかに私も、あの金髪のイカしたおねーさんの側にたって考えて、あのふがいない可愛そうな男性のことをちょっといらいらしながら見てたんです。この映画は麩屋町のおにいさんのお薦めで最近観たところです。(2003 6/25)
ぽん*管理人 管理人注*その後、ゴダールの60年代の映画「WEEKEND」にもこのふがいない男ジャン ピエール レオーがでていることがわかり、もともとヌーヴェル ヴァーグのアイドルって感じの人だったと知りました。。

「マッチ工場の少女」

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ぽん*管理人 カウリスマキの初期の作品「マッチ工場の少女」をみました。
やっぱり最近の作品の方が円熟味をましてるなあと思いますが、色遣いとか相変わらずすごくよかったし、くどくど説明的にむごい場面を見せたりせずみている人が頭で組み立てられるようになっているところとかいいなぁって思いました。(2003 6/26)

「ラヴィ ド ボエーム」(1992)

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ぽん*管理人 アキ カウリスマキの「ラヴィ ド ボエーム」をみました!
自分が今までみたカウリスマキ作品の中でも一、二を争うくらいいいと思いました。
夢先行型の芸術家の三人の男、
男同士の、こなれた感じの雰囲気も
ちょっとした気遣いもすごくチャーミングです。
これじゃダメだろう。。って感じのおかしさも
変に感傷的でないけれど心に沁みる気持ちのやりとりも
とっても好きでした。
出てくる人たちの抑えめの表情,説明過多にならない映像がcool!
音楽もよかったし、おすすめしたい一本でした。(2003 9/22)

「罪と罰」(1983)「カラマリユニオン」(1985)

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ぽん*管理人 カウリスマキでは、初期の「罪と罰」と「カラマリユニオン」もみました。
カウリスマキって初期のより最近の方が円熟味があって好きなのですが、「罪と罰」はなかなかおもしろかったです。
あのドストエフスキーの話を現代におきかえてあって、明るい話題ではないけれど 納得がいく話にしてありました。
いつもの落ち着いたトーンで。。わたしの好きなマッティ ペロンパーも不思議な味をだしてました。
「カラマリユニオン」は、いつもいってる「ふや町映画タウン」でお客さんの評判がいい映画みたいなんですが、「レニングラードカウボーイ。。」的なノリで、雰囲気はおもしろいものの ユニオンに属している人はみな同じ名前だったりしてちょっとシュールな感じでした。(2003 11/24)